標準化活動

背景と目的

ロボットに必要な技術は、世界中の様々な機関で研究・開発が行われています。しかし、このように開発された技術を実際に使うためにはそれぞれの使い方をよく知らなければいけません。また、これらの技術の中には、同じ目的で開発されているのに、異なる手法で実現されているものも多くあります。同じ目的のものであれば、使い方も同じである方が使いやすいことはいうまでもありません。特に、ユビキタスネットワークロボットのように、いろいろな場所でいろいろなロボットが一緒に使われるようになると、このような技術を共通に使うための標準化が重要になってきます。そこで、私たちは、新しい技術の開発を進める一方で、国内外のロボット研究機関と共に国際標準化団体を通じてこれらの技術の標準化活動に取り組んでいます。

活動内容

私たちは、様々なロボット技術の中から「位置情報」「行動情報」の2つの分野に焦点を当てて標準化活動を行っています。

「位置情報」は、ロボットの位置や姿勢に関する情報のことです。この情報のやり取りを標準化することによって、どんなロボットやセンサを使っていても、同じようにロボットがどこにいるかを把握することができるようになります。ロボットの位置情報に関する標準化では、CORBAやUMLなどで知られる標準化団体のOMGにおいて、RLS(Robotic Localization Service)として、2010年2月に標準仕様が発行されました。現在は、異種システムとの相互接続性の向上のため、ISO(国際標準化機構)の位置情報標準とのリエゾン締結を進めています。

「行動情報」は、ロボットの行動、特にロボットと人のインタラクション行動に関わる情報のことです。ロボットと人のインタラクションに使われる行動の命令方法や、そのインタラクションを通して得られる情報の取得方法などを標準化することによって、同じ目的のインタラクションを行うサービスであれば、一つのアプリケーションをいろいろなロボットで使うことができるようになり、サービスアプリケーションの再利用性が向上します。この行動情報についても、現在OMGにおいて標準仕様を策定中です。

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