E-ナイチンゲール・プロジェクト

概要

ユビキタス・センサを使用して我々の日常的な行動を観測し、観測された行動を理解し、その中に含まれる一般的傾向などの知識を構築して、それらの知識を必要とする人々に提供する技術に関する研究を行いました。

背景と目的

昨今、日本の製造現場で大事故が頻発していますが、その背景に現場で働く人々に十分な知識や経験が与えられていないことがあるという指摘があります。

この問題を解決するためには、ベテランの日常的な業務の進め方を観測し、観測された行動や状況を理解し、それを経験の浅い人でも有効に活用することができる知識の形として抽出し、提供する技術が望まれます。

このような技術は、製造現場以外にも、医療看護、介護、警察、消防など、経験が要求される業務を改善するために求められます。本研究開発では、その中でも緊急度が高く、ニーズが明確な医療看護に焦点を当てることにしました。特に、医療事故の手前にあたる、いわゆる「ヒヤリ・ハット」を最も経験する看護師の方たちを対象とすることにしました。

E-ナイチンゲール・プロジェクトのイメージ

開発技術

本研究開発では、現場での行動に関する経験的知識に着目し、行動経験に基づく知識(行動経験知識)を構築し、関係者の間で共有する過程を支援するシステムに関する技術の確立を目指します。そのために、

  • これまで見過ごされてきた看護師の日常の行動や状況を観測・理解する技術
  • 理解結果に基づき一般的傾向などに関する行動経験知識を構築する技術
  • 行動経験知識を関係者に提供する技術

これら3つが必要になります。


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