運転技術評価システム

概要

小型の無線ジャイロセンサによって計測したドライバーの運転動作を,安全運転講習の
専門家の知識に基づいて自動評価し,予防安全の観点から改善ポイントをアドバイスしてくれるシステムを開発しています。

背景と目的

高齢者や初心者、自らの運転技術を客観的に把握して,問題点に「気づく」ことを支援する教習プログラムを開発・実施しています。

開発技術

小型の無線センサを帽子や靴に取り付けるだけで動作を計測できるため、運転動作を阻害せず、また、計測用の特殊車両が不要です。計測されたデータを自動識別し、別に体系化した安全運転の専門家の知識と比較分析することで,その知識に基づいた運転技能の自動評価を実現しています。

これによって、 従来は指導員の主観的な評価に依っていた運転の良し悪しを,客観的なデータに基づき判定することが可能となりました。実験の結果、23名のタクシードライバーに,8箇所の事故多発地点を走行させた実験で,本システムによる 運転評価と専門家による評価は,適合率90.0%,再現率86.5% の精度で一致しました。

また、すでに600名以上のタクシー運転手・路線バス運転手が本講習プログラムを実際に受講しており, 受講者からは「今まで気づいていなかった運転の問題点が把握できた」など概ね好意的な評価を受けています。

さらにこの技術は、平成22年に京都府公安委員会から高齢者認定講習として正式に認定され、実際の現場において実用化されています。

運転技術自動評価システムのイメージ

今後の予定

今後は、識別の精度を向上させると共に、対象運転者を高齢者や初心者に広げる開発を進めています。


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