コミュニケーション知能モジュール

道案内サービスのための コミュニケーション知能モジュール群の開発

概要

これまで開発されてきた高性能センシング等の要素技術を活用し、生活空間という状況が変わりやすい環境下でもロボットが、タスクを確実に遂行するために、商業施設などの公共空間で、親しみやすく道案内するヒューマンロボットインタラクションを実現するためのコミュニケーション知能モジュール群の研究開発を進めています。

背景と目的

●公共空間で人にサービスするロボットを実現するための必要なモジュールを検討するために、まずロボットにより、どのようなサービスが求められているかを考えなければなりません。
●そこで、我々は、(a)ロボットによる道案内サービス、(b)商業施設などでのロボットによる商品説明、(3)病院などでのロボットによる受付サービスの実現を目標とし、これを実現するためのモジュールを検討することとしました。(図1)

開発技術

●状況認識モジュールは、環境センサによって
ロボット周辺のどこに人が何人いるかを計測するモジュールであり、人通りの多い場所で、サービス利用者の発見を容易にします。対話履歴管理モジュールは、利用者毎に対話履歴を蓄積・管理し、次回の対話にその履歴を反映することによって、親しみのあるサービスを提供します。これらの全てのモジュールを利用してロボットによる案内・情報提供・受付サービスを実現したときの構成を(図2)に示します。

●人がロボットの前に立つと、まずロボットが人の顔を認識して利用者を発見します。次に、利用者が行きたい場所を話すと、ロボットは利用者の音声と口の開閉を利用して音声認識を行い、その場所への道案内を身振りを交えて行います。実験により、開発したモジュールの組み合わせ(図3)で容易にロボットサービスを構成できることを確認しました。

公共空間におけるサービスイメージ

図2全モジュールを利用する場合の構成のイメージ
図2全モジュールを利用する場合の構成

図3簡単な道案内サービスのための構成のイメージ
図3簡単な道案内サービスのための構成

今後の予定

ここでは、道案内サービスのためのコミュニケーション知能モジュールを紹介しましたが、本研究開発では、汎用性のあるモジュールの提供も目標としています。高性能なだけではなく、使いやすいモジュールの開発を進めていく予定です。詳細は、コミュニケーション知能モジュール特設ページをご覧下さい。