深層インタラクション総合研究所の研究成果の社会実装として、主に以下の3つの取り組みを実施しています。
1.サイバネティックアバター
サイバネティックアバター(遠隔操作型の身代わりロボット/CGエージェント、略称:CA)と、CAのためのソフト ウェアプラットフォーム(CA基盤)の社会実装を国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)ムーンショット型研究開発事業「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」(略称:アバター共生社会プロジェクト、プロジェクトマネージャー:大阪大学 石黒浩教授、期間:2020年12月~)の一環として実施しています※。
具体的には、CAとCA基盤を活用した実証実験を実施するためのソフトウェア/ハードウェアプラットフォーム(実証実験基盤)を研究開発し、関連する企業のみなさまと情報共有や新しいビジネスモデルを検討するための企業コンソーシアム(アバター共生社会企業コンソーシアム)を設立・運営しています。
CA、すなわち遠隔操作型の身代わりロボットを使って社会参加できれば、これまで社会参加に難しさを感じていた人たちの問題の一部を解決することができます。その実証として、弊社受付業務をCAで実施する実証実験を2021年8月から継続して実施しています。
※アバター共生社会プロジェクトは、JSTムーンショット型研究開発事業 JPMJMS2011 の支援を受けて実施しています。
2.ネットワークロボット技術
ネットワークロボット技術は、ロボットやネットワークに繋がっている環境センサ、家電、携帯端末などの電子デバイスを、ネットワークを介して連携させ、単体のロボットでは不可能な複雑なサービスをユーザに提供できるようにする技術です。連携させるための通信プロトコルやデータベースに加えて、ヒトとロボットのインタラクション技術などが研究開発成果になります。この技術は、総務省委託研究「ネットワーク・ヒューマン・インターフェースの総合的な研究開発」(2004~2008年度)および「ライフサポート型ロボット技術の研究開発」(2009~2012年度)の一環として、深層インタラクション総合研究所の前身となる知能ロボティクス研究所が研究開発を行いました。
このネットワークロボット技術を社会実装する取り組みとして、研究成果に基づくネットワークロボットサービスソリューションの共同開発を企業と進めています。また、通信プロトコルの国際標準化(Object Management Group(OMG)などで)を進めています。
3.深層インタラクション技術
これまでの研究成果で培われた深層インタラクション技術(ヒトの感じ方を含むヒトと機械などとのインタラクションに関する技術)を活用した新しい製品やサービス、それらに繋がる応用研究を、企業のみなさんとの共同研究/開発として進めています。